間取りの歴史と、これからの住まいに適した新しい間取りとは?

間取りの歴史と、これからの住まいに適した新しい間取りとは?

こんにちは、Cuestudio(キュースタジオ)で設計を担当している上月です。

前回 「リノベーションだからこそ実現できるテレワーク時代の住まいとは?」

コラムの内容に対して、
「古い・新しいってどんな間取りを指すの?」
「これからの間取りには何が求められるの?」

など質問を頂きましたので、間取りの歴史にもちょっと触れつつご説明したいと思います!

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1「部屋を分ける」分離の時代

昔、日本のマンション・団地の間取りは、寝る部屋と食べる部屋を分ける考え方が主流でした。
昔って、いわゆる戦後間もない頃を指します。建築学者の西山夘三さんが考案して、団地のスタンダードモデルになったそうです。
間取りの歴史と、これからの住まいに適した新しい間取りとは?

間取りの歴史と、これからの住まいに適した新しい間取りとは?
現代で言うところの2DKが近いですね。
居室が2つあり片方が寝室、もう一方が居間、食事は食事室でとるような生活スタイルです。

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2「部屋を一緒にする」融合の時代

一方で、現代で皆さんが多くのマンション間取りなどで見るのは「〇〇LDK」だと思います。
これは、かつて分離していた「食事室」と「居間」を一緒にした「LDK(リビングダイニングキッチン)」が普及したためです。

家族の過ごす場所を豊かにしたい、家族が見えるところで家事をしたいといった希望が生んだ間取りですね。

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3ウィズコロナ/アフターコロナの時代に「配置」という新たな提案

ウィズコロナ/アフターコロナでは「ニューノーマル」という新たな生活様式が推奨され、皆さんの生活スタイルは大きく変化せざるを得ない状況となりました。

住まいに対する最も大きな影響はテレワーク/リモートワークです。
これまで仕事場と住宅は分けて考えられていたものが、いきなりミックスしてしまいました。

「集中して仕事をするスペースが無い。。」「オンラインの会議をする場所がない。。」「普段は夜しかいない家だったのに、日中の断熱性や騒音も気になりだした。。」など、Cuestudioにも多くのご相談があります。みなさんが住まいに必要とするコトが確実に増えたことを、設計の立場で強く実感しています。

ただ、ここで単純に「仕事室」みたいに部屋をつくるのって、昔の「家事室」みたいで時代の流れに逆らっているように思います。時代の変化に合わせて家事室が居間と融合してLDKが生まれたように、ウィズコロナに適した「変化のさせ方」があるような気が、私にはしています。

それが、「配置」という考えです。

時間によって使い分けできるリビングのワークカウンターや、仕事しながらでも家族の様子がうかがえる内窓、プライベートと仕事の仕切りは、別に壁で完全に分けなくても良いナドナド。いろんなデザインのきっかけが生まれてきそうで、個人的にはポジティブにとらえています。

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■□■Cuestudioのテレワーク/リモートワークや「配置」の事例はこちら■□■

4おわりに。これからのスタンダードな間取りって?

さて、ここまで時代の流れと一緒に間取りの変遷を見てきました。

2020年は、戦後から数えて約75年後になります。その中で間取りのスタイルは、その時代のニーズにあわせて変化をつづけてきました。分離→融合→配置の視点から見てきましたが、いかがでしたでしょうか?

配置って、すごくアバウトな言葉なんです。人によって良し悪しの基準や、とらえ方が違ってくるので。でも、これからはそのアバウトさが大事かもしれません。

お客様のニーズは、とっても多様化しています。「3LDKがいい!」よりも、「こういう生活スタイルなんだけど、どんな間取りが良いかな…」「こんな感じの使い方がしたいんだけど…」など、各々の生活スタイルに合わせてオリジナルの間取りを探している方が増えたと感じます。

今、みなさんは昔みたいに全員が同じ住まい方、働き方をしていません。
みなさんオリジナルの生活スタイルが、人の、家族の数だけある。というのがこれからのスタンダードだと思います。

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Cuestudioは、みなさんのオリジナルに合った、オリジナルの間取りをずっと考えてきました。強いて言うなら、最初に書いた「新しい間取り」とは、社会のスタンダードにとらわれず、みなさんの暮らしに寄り添った、十人十色の間取りを指すのではないかと思っています。

みなさんが、間取りに生活スタイルを合わせる「古い間取り」の考え方から、住まいがみなさんに合わせる「新しい間取り」へ。Cuestudioは、そんな住まいを提案し続けることを一生懸命やろうとしています。

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