No.002
人が住むまで、それが本当のお部屋の“スタートライン”
東京都品川区荏原/1971年築/RC造マンション/46.65㎡/1LDK
「空室のままの状態が辛い」――築年数の経過した賃貸物件のオーナー様であれば、必ずといっていいほど抱いてしまう不安。今回お話を伺ったオーナー様も例外ではなく、これまでさまざまな方法を模索してきたと言います。「今までにも、見積もりを出してもらったり、小さな工事をやったり、状況を改善する手を打とうとはしてきたんです」。しかし、納得のいく結果は得られませんでした。
┃工事前のホンネ リノベ前。
Cue:どうしてリノベーションをしようと思いましたか?
K様:最初にお話したように、今までにやってきたようなリフォームだけでは思うようにいかなかったというのがあります。かといって、リノベーションをして家賃を維持できるのか、入居者が決まるのかといった不安ももちろんありました。家賃を下げていくだけではジリ貧です。何か手を打ちたかったんです。Cue studioなら、工事から入居者探しまで一括でやってくれるということなので、決心しました。
Cue:ありがとうございます。
K様:リフォーム屋さんはあくまでリフォームだけで、お客さんを連れてきてくれるわけじゃないですしね(笑)。
Cue:そこがCue studioにお任せ頂けた理由のひとつですね。
K様:しかも地域密着というのも強いですよね。担当の方が、いろんな角度から問題点を的確に指摘してくれました。最終目的をしっかりと見定め、そこに向かって逆算しながらやってくれる。非常にスムーズな進行でした。
┃工事後のキモチ リノベ後。
Cue:完成したお部屋をみてどう思いましたか?
K様:若者受けするようにデザインされていて、気に入りましたよ。賃貸の部屋として、好みを限定しない内装でありながら、個性も感じられる。王道の中にさりげないアクセントというか。入居して実際に使う人のことを考えながらやってくれたんだなあと思いました。
Cue:古い部分の残し方、活かし方は、リノベーションでとくに重要な部分ですものね。
K様:配管をあえて剥き出しにするとか、これまでの部分を上手く残しつつデザイン性もいい。最小限の変化で効果的なデザインを引き出してくれた。そういう”押し引き”も気に入っています。
Cue:やり過ぎるのはよくないと仰ってましたよね。
K様:そうなんです。全部やってしまうと、それこそ新築と変わらなくなってしまう。ネットや本で調べていると、最近は少しやり過ぎる傾向にあるんじゃないかと思っていて。素材がそのままとか、何から何まで新品とか、印象はたしかにいいけれど、住みづらいのではないかと。
Cue:デザインと実用性のバランス、ということですね。
K様:そうです。その点、Cue studioの提案は実にちょうど良いバランスだったんです。住みやすさと、現代っぽさとが、自然な形で融合しているなと。
┃それから リノベって何だろう。
Cue:今後はどうしていこうとお考えですか?
S様:まだ入居者がいる部屋など、空き次第リノベーションをお願いしたいと考えています。
Cue:お部屋だけにとどまらず、エントランス部分のリノベーションも行わせて頂きました。こちらもやろうと考えた理由は何でしょうか?
K様:部屋に関しては満足することができたので、ぐっとイメージが拡がりましたよね。エントランスって文字どおり、「顔」じゃないですか。やはり第一印象って大事ですよね。8割くらいはそこで決まるんじゃないでしょうか。
Cue:建物の入口や外装が良い印象だと、お部屋の印象も良くなりますね。
S様:ええ。最初から悪い印象だと、せっかくきれいにした部屋でも粗探しになってしまいますから。
Cue:リノベーションについて、現在はどう考えていますか?
K様:リノベーションと聞いて、やり過ぎてしまうのもどうかという懸念があったので、良い意味で裏切られましたね。コンセプトに対して柔軟なところもあって、例えばデッドスペースに大工さんが棚を作ってくれたり、臨機応変に対応してくれたのもとてもよかった。画一的なだけでなく、部屋ひとつひとつに合わせた形を探していくのも面白く、リノベーションの見方が変わりました。
Cue:人と同じで、お部屋にも個性がありますものね。
K様:残っている部屋が空いたときは、ぜひお願いします。
Cue:はい。また面白いものを作っていきましょう。
築年数:1971年
構造:RC造6階建
占有面積:46.65㎡
リノベーション完了:2014年5月