今回は内装工事、壁の仕上がりについてお伝えします。
中でも今回は、珍しいことに内装仕上げにクロス(壁紙)を使わないという仕上がりになります。
綺麗に収まり、美しく見せるにはどのように工夫すればうまくいくのか、ということをすごく考える良い機会となりましたので、皆様にもこの記事でお伝えしようと思います!
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どんなもので仕上げるか?今回の特徴的な仕上げ材4つ
現場は戸建てのリノベーションです。
今回、仕上がりに使う材は、「木毛セメント板」というものを使います。
① 木毛セメント板
壁一面、この木毛セメント板で施工します。
木口(切り口)はこのようになっています。
木毛と呼ばれる木の破片を集めてセメント板にて圧縮して成形した材になります。
この木毛セメント板はビスで止まるので、今回の現場ではビスにて固定しました。
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② フレキシブルボード
画像向かって右がフレキシブルボード、左が先述した木毛セメント板になります。
フレキシブルボードは、主にセメントと繊維からなる不燃の板で、耐衝撃性に優れた不燃ボードです。
表面はサラサラとした質感で表情があるので、後述するモルタルに似た独特な風合いがあります。
③ ラワン木材
今回は造作キッチン、造作家具なので家具の仕上げは、すべてラワン材による仕上げになります。
(造作家具とは、何枚もの板を使って一から家具を組むことを言います。)
④ モルタル(主に床仕上げ)
今や住宅雑誌やWEBで見ない日はないというくらい、不動の人気を獲得しているモルタル仕上げ。
重みと格のある素材感はやはりかっこいいですね。
この4種類の材で仕上げていきます。
木毛セメント板に関しては、最近の建築家さんの方々の中ではトレンドとなっている資材らしく、ご存知の方もいらっしゃるかもしれません。
普段の現場では石膏ボードと言われる下地材に、クロス(壁紙)を巻いて仕上げるのが一般的なのですが、今回の現場では木毛セメント板が最後の仕上げになるので、石膏ボードは使いません。
(石膏ボードは不燃建材で、もっとも一般的に内装下地材に使われる素材です。)
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材の貼り付け方と、見せ方
今回でとても大切になるのは材と材の隙間、切り替わるところ、いわゆる「ジョイント」の部分になります。
同じ材でも、異素材でも、材同士がくっつくところがガタガタだと見た目もよくありません。
なので、今回の現場ではこのジョイントするラインを部屋全体通して作るという設計内容になりました。
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(横からフレキが追いかけてきているところに木毛セメント板がぶつかっています。)
部屋を見渡した時に、同じ高さで全ての素材のラインが通って見えるので仕上がりもすっきりするように設計されています。
(全体が完成していないので写真はまだありません)
異素材のものも床の高さが違うところも同じ高さでジョイントラインが来ています。
(画像上 ラワンとフレキが同じ高さで切り替わっています)
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クロス(壁紙)を巻かないということ
本来クロス工事は工程としては最後の最後になります。
が、今回は使用しないので、木毛セメント板やフレキシブルボードの表面に傷がつかないよう細心の注意が必要になります。
先に仕上げることで、その他の工事の過程で傷が壁についてしまう、塗料や木屑がふりかかってしまう、というリスクはありますが、毎日職人さんたちにはとても気を遣っていただきながら作業していただいております。
作り手の職人さん達は、自分たちの仕事に対するこだわりがある分、とても丁寧に養生してくださったり、心遣いをしてくれます。
感謝しかありません。
今回の件では、仕上げに関しての記事になりましたが、リノベーション現場では新築と異なり、建物自体が歪んでいる場合や壁が歪んでいる場合があります。
そこをうまく取り合い、調整して仕上げていくリノベーションは難しくもあり、お客様の思い入れのある現場を新しくリノベーションすることは達成感もあります。
まだ今回ご紹介した現場は途中ではありますが、今後仕上げもリポートできればと思います。
ありがとうございました。
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