1997年竣工のファミリー向けマンションを手に入れたお施主であるW様。
現在のご家族形態でも十分なマンション・間取り構成だったため、大きな間取り変更をすることなく、既存を生かしながらコスパよくリニューアルできるリノベーションプランをご提案しました。
家族の集う14.3帖のリビングは、壁一部に用いた古材のヴィンテージ感と、ステンレスのフレームキッチンの無機質さとが同居する甘辛MIX空間。
キッチンのダークグレー目地の正方形タイルと造作の棚が、端正な雰囲気をまとめるのにひと役買っています。

古材の壁の側部にあるネイビーの収納建具は、色味だけを変更して、既存のものをそのまま利用しています。
その他の廊下やクローゼットの建具も、取手のみを変えたりといった既存利用の方法で行い、色や素材を統一することで、新旧を馴染ませています。
そうやって既存を利用しつつも、キッチンをはじめトイレ、バスルーム、サニタリーの洗面などの水廻りはもちろん、6.1帖と4.0帖の二つの子供部屋はしっかりリニューアル。
必要以上に“既存を再利用する”でもなく、何でもかんでも“取り替えてしまえばいい”でもなく、
物件の箇所それぞれの状態とお施主様のご希望を上手くリノベーションでMIXした、新たな家族空間となりました。